

滋賀県長浜市の冨田酒造による「七本鎗(しちほんやり)」は、戦国時代の賤ヶ岳の戦いで活躍した七本鎗から名付けられた銘柄。400年以上の歴史を持つ老舗蔵で、伝統的な酒造りを継承している。
「14号酵母」は、協会14号酵母(金沢酵母)を使った純米酒。地元産の酒造好適米「玉栄(たまさかえ)」を使用。香りは穏やかで、含み香に米の優しい印象。一口含むと、米の濃厚な旨みと適度な酸が広がり、辛口のキレが追いかける。
冷酒(10〜13℃)でも飲めるが、ぬる燗(40〜50℃)に振ると米の旨みが膨らみ、本領を発揮する。「燗冷ましでも美味しい」と評される、温度帯による表情の豊かな一本。
ペアリングは、滋賀の郷土料理との相性が良い。鮒寿し、ふな味噌、近江牛料理など、しっかりとした味付けの料理と共鳴する。
四合瓶で2,500〜3,500円。流通量は限定的だが、特約店なら出会える機会がある。「滋賀の伝統蔵」を知るための一本。