雪の茅舎 秘伝山廃 純米吟醸
秋田県

雪の茅舎 秘伝山廃 純米吟醸

蔵元: 齋彌酒造店
山廃純米 原料米: 山田錦・秋田酒こまち 精米歩合 55%
★ 4.6
★★★★☆
編集長 丸山評価

スペック

日本酒度
+1.5
酸度
1.8
アルコール度数
16%
価格目安
2,000〜2,400円
味わいレーダーチャート
香り甘みキレ余韻個性
4象限ポジション
辛口甘口淡麗濃醇 爽快・キレ系穏やか・優しい系どっしり辛口芳醇・甘口

料理ペアリング

焼き鳥(塩) 牡蠣 チーズ すき焼き

この銘柄のタグ

編集長レビュー

編集長 丸山
日本酒愛好家・延べ1000銘柄を試飲

齋彌酒造店の山廃技術を吟醸クラスで結晶させたのが、この「秘伝山廃 純米吟醸」だ。山田錦と秋田酒こまちを55%まで磨き、自社酵母を使った山廃仕込みで醸す。普及版の山廃純米(精米65%)が日常の燗酒だとすれば、こちらは磨きを一段上げて香味の透明感と山廃の幅を両立させた、シリーズの旗艦である。

香りはフローラルな吟醸香に、山廃由来のコクのあるニュアンスが重なる。口に含むと柔らかな入りから一転、山廃らしい旨みと厚みのある酸(酸度1.8)がじわりと広がり、長い余韻を残す。日本酒度+1.5でやや辛口に振れ、ボディの強さの割に後口はすっきりキレる。この緩急が「秘伝」の真骨頂だ。

精米55%という点では美酒の設計や定番純米吟醸と同じだが、山廃で仕込むことで方向性はまったく違う。速醸の純米吟醸が清涼なら、こちらは滋味と奥行きで勝負する。同じ蔵・同じ磨きでも、酛(もと)の作り方ひとつで個性がここまで分かれるのを体感できる一本だ。

温度の許容範囲が広いのも魅力で、冷酒では香りと酸のキレを、ぬる燗(40℃前後)では山廃の旨みのふくらみを楽しめる。焼き鳥の塩、牡蠣、チーズ、すき焼きといった旨みやコクの強い料理にしっかり拮抗する。

四合瓶で2,000〜2,400円。山廃の奥行きと吟醸の品を一杯で味わいたい人に勧めたい、雪の茅舎の個性が最も濃く出る銘柄だ。