

高知県香美市のアリサワによる「文佳人(ぶんかじん)」は、土佐の女流歌人・大町文がる(おおまちぶんがる)から名付けられた銘柄。土佐の食文化に寄り添う辛口の食中酒として地元から愛されている。
香りはやや華やかで、含み香に洋ナシや桃を思わせる吟醸香が立つ。一口含むと、米の優しい甘みと旨みが軽く広がり、すぐに鋭いキレが追いかける。日本酒度+5の辛口設計、酸度1.6で骨格はバランス型。香りと辛さのバランスが良い。
冷酒(8〜12℃)で香りが最も開く。涼冷えにすると米の旨みが顔を出し、温度帯による表情の違いを楽しめる。
ペアリングは、土佐の食文化との相性が良い。カツオの刺身、鯛料理、焼き魚、貝類。香りがあるので、強い味付けの料理よりは素材を活かす料理向き。
四合瓶で2,800〜3,800円。流通量は限定的だが、特約店なら出会える機会がある。「土佐の辛口×華やか」を体現する一本。