新政 Colors 天鵞絨 ヴィリジアン
秋田県

新政 Colors 天鵞絨 ヴィリジアン

蔵元: 新政酒造
純米酒 原料米: 秋田県産美郷錦 精米歩合 50%
★ 4.6
★★★★☆
編集長 丸山評価

スペック

日本酒度
-4
酸度
1.9
アルコール度数
13%
価格目安
2,800〜5,000円
味わいレーダーチャート
香り甘みキレ余韻個性
4象限ポジション
辛口甘口淡麗濃醇 爽快・キレ系穏やか・優しい系どっしり辛口芳醇・甘口

料理ペアリング

天ぷら ホタテのソテー 鶏の治部煮 クリーム系の前菜

この銘柄のタグ

編集長レビュー

編集長 丸山
日本酒愛好家・延べ1000銘柄を試飲

Colorsシリーズの中で、華やかさと厚みを担うのが「天鵞絨(ヴィリジアン)」だ。天鵞絨はビロードを意味し、その名のとおり口当たりの滑らかさが身上。使う酒米は秋田生まれの希少米「美郷錦」で、山田錦と美山錦という二大スターを親に持つ。精米歩合50%の扁平精米を施し、米の芯と旨みが両立する点を新政が高く評価している米だ。

飲むと、エクリュよりも一段ふくらみのある旨みと、ほのかな上立ち香が感じられる。美郷錦由来のボディがしっかりあり、生酛らしい酸が後半を引き締める。それでいてアルコール13%の原酒とは思えない軽やかさで、ビロードという比喩がしっくりくる滑らかな喉ごし。Colorsの中では「ごちそう寄り」の表情を持つ一本だ。

シリーズで比べると、酒こまちのエクリュが清楚、改良信交のコスモスが柔和、そして美郷錦のヴィリジアンが立体的で華やか、という米ごとの個性差がはっきり出る。同じ生酛・木桶・6号酵母でも、米一つでここまで景色が変わるのかと驚かされるのがColorsを飲み比べる醍醐味だ。

ペアリングは旨みと香りに見合うものを。天ぷら、ホタテのソテー、鶏の治部煮、軽いクリームを使った前菜。出汁にバターやオイルが少し絡む料理まで受け止める懐の深さがある。冷酒で香りを楽しみつつ、少し温度を上げると旨みがさらに開く。

希少米ゆえに数量は限られ、実勢価格はエクリュよりやや高い。それでも新政が描く「秋田の米の地図」を味で確かめるなら、ヴィリジアンは外せない座標の一つだと思っている。