東魁盛 純米吟醸 五百万石
千葉県

東魁盛 純米吟醸 五百万石

蔵元: 小泉酒造
純米吟醸 原料米: 五百万石 精米歩合 55%
★ 4.3
★★★★・
編集長 丸山評価

スペック

日本酒度
+3
酸度
1.4
アルコール度数
16%
価格目安
1,500〜1,900円
味わいレーダーチャート
香り甘みキレ余韻個性
4象限ポジション
辛口甘口淡麗濃醇 爽快・キレ系穏やか・優しい系どっしり辛口芳醇・甘口

料理ペアリング

刺身 焼き魚 煮物 おでん

この銘柄のタグ

編集長レビュー

編集長 丸山
日本酒愛好家・延べ1000銘柄を試飲

千葉県富津市の小泉酒造は寛政5年(1793年)創業の老舗で、鹿野山の伏流水で仕込む上総の蔵。看板銘柄「東魁盛」の純米吟醸五百万石は、酒米の五百万石を55%まで磨いた、端正な食中酒タイプだ。派手な流行とは距離を置き、料理に寄り添う酒を造る蔵の姿勢が素直に出ている。

香りは穏やかで、五百万石らしいすっきりとした含み香。吟醸香はおとなしく、香りで主張するというより、口に含んでからの旨みで聴かせるタイプ。一口含むとなめらかな口あたりののち、米の旨みが過不足なく広がり、後半は綺麗な酸とともにすっと切れていく。日本酒度+3、酸度1.4のバランスで、辛口寄りながら痩せた印象はなく、余韻に米の甘みがほのかに残る。

温度の自由度が高いのが五百万石の純米吟醸らしいところ。冷酒(10℃前後)ではキレと清涼感が立ち、常温では旨みがふくらむ。ぬる燗(40℃前後)にすると旨みと甘みが開き、燗映えする懐の深さを見せる。一本で表情を変えられるので、料理や季節に合わせて温度を選びたい。

ペアリングは和食の定番が中心。刺身、焼き魚、煮物、おでんなど、出汁や醤油の効いた料理によく寄り添う。味の主張を抑えた設計ゆえ、素材を生かした料理から濃いめの煮物まで幅広く受け止める。脂を酸が流してくれるので、焼き魚との相性は特に安定している。

四合瓶でおおむね1,500〜1,900円。富津・房総エリアを代表する食中酒として、観光土産にも晩酌にも収まりが良い。老舗が淡々と造り続ける、過不足のない一本。流通も比較的安定しており、千葉の食中酒を試す入り口として薦めやすい。