鷹勇 純米吟醸 なかだれ
鳥取県

鷹勇 純米吟醸 なかだれ

蔵元: 大谷酒造
純米吟醸 原料米: 山田錦・玉栄 精米歩合 50%
★ 4.4
★★★★・
編集長 丸山評価

スペック

日本酒度
+5
酸度
1.7
アルコール度数
15.5%
価格目安
1,500〜1,900円
味わいレーダーチャート
香り甘みキレ余韻個性
4象限ポジション
辛口甘口淡麗濃醇 爽快・キレ系穏やか・優しい系どっしり辛口芳醇・甘口

料理ペアリング

白身魚の刺身 焼き魚 天ぷら 出汁の効いた煮物

この銘柄のタグ

編集長レビュー

編集長 丸山
日本酒愛好家・延べ1000銘柄を試飲

鳥取県琴浦町の大谷酒造が醸す「鷹勇(たかいさみ)」の純米吟醸「なかだれ」を試した。なかだれとは、もろみを搾る際に最初に出る「あらばしり」の後、中盤に流れ出る最良の部分を指す。山田錦と地元産玉栄を精米歩合50%まで磨き、その一番おいしい部分を瓶詰めしたという、蔵の顔とも言える贅沢な純米吟醸だ。グラスに注ぐと、色はごく淡く、見た目から端正さが伝わってくる。

香りは派手な吟醸香というより、上品に抑えた含み香。洋梨やうりを思わせる果実のニュアンスがほのかに立つが、前に出すぎず、食事に寄り添う設計だと一口前から分かる。精米歩合50%の純米吟醸でありながら、香りで押し切るのではなく、味の膨らみとバランスを優先したタイプだ。

口に含むと、山田錦由来の柔らかな旨みがふわりと広がり、そこへ玉栄の骨格が芯を通す。日本酒度は+5前後、酸度1.7ほどの設計で(※公開情報をもとにした推定)、数字どおりにキレのある辛口寄り。香りと旨みのバランスがよく、それでいて後口はすっと引いて飲み疲れしない。冷酒(10〜12℃)で輪郭が締まり、常温に近づけると米の旨みが前に出る。ぬる燗でも崩れず、温度の幅で表情を変えて楽しめる懐の深さがある。

合わせたい料理は、淡麗な和食を中心に幅広い。白身魚の刺身、焼き魚、塩で食べる天ぷら、出汁の効いた煮物。香りで押さない分、料理の邪魔をせず、食中酒として食卓に長く付き合える。鳥取の海の幸ともよく合い、地酒らしい腰の据わったペアリングが楽しめる。

価格は720mlで実勢1,500〜1,900円ほど(※流通により変動)。純米吟醸としては手に取りやすく、なかだれという贅沢な造りを考えれば満足度は高い。華やかな現代香系とは対照的な、端正で食事に寄り添う鳥取の純米吟醸として、一本持っておいて損のない酒だ。