飛露喜 純米大吟醸
福島県

飛露喜 純米大吟醸

蔵元: 廣木酒造本店
純米大吟醸 原料米: 山田錦 精米歩合 40%
★ 4.8
★★★★☆
編集長 丸山評価

スペック

日本酒度
+3
酸度
1.3
アルコール度数
16%
価格目安
5,000〜9,000円
味わいレーダーチャート
香り甘みキレ余韻個性
4象限ポジション
辛口甘口淡麗濃醇 爽快・キレ系穏やか・優しい系どっしり辛口芳醇・甘口

料理ペアリング

白身魚の昆布締め 帆立 鯛の薄造り フルーツ

この銘柄のタグ

編集長レビュー

編集長 丸山
日本酒愛好家・延べ1000銘柄を試飲

「飛露喜 純米大吟醸」は、廣木酒造本店が兵庫県産山田錦を100%使い、精米歩合40%まで磨き上げたラインの頂点。化粧箱入りで贈答にも使われる位置づけで、2019年の首相主催夕食会で乾杯酒に用いられたことでも知られる。特別純米や黒ラベルが「食中酒の完成度」を競うのに対し、この純米大吟醸は「香りと余韻の艶やかさ」で勝負する別格の一本だ。

香りは飛露喜の中でも随一の華やかさ。白桃やライチを思わせる上品な吟醸香が立ち上がり、それでいて嫌味な甘ったるさはない。山田錦の高精白がもたらす雑味のなさが、香りの透明感をさらに引き立てている。

味わいはきめ細かく、シルクのような口当たり。日本酒度+3・酸度1.3のスペックどおり、甘辛では中口に位置するが、磨き由来の繊細な甘みと長く伸びる余韻が主役になる。アルコール16度と数字は標準的でも、含んだときの密度感は四割磨きならではのもの。冷酒(8〜12℃)で香りと甘みの均衡がもっとも美しく整う。

ペアリングは繊細な料理ほど映える。白身魚の昆布締め、帆立、鯛の薄造り、あるいは食後にフルーツと合わせても良い。濃い味付けにぶつけるより、酒そのものの香りと余韻を味わう「主役の一杯」として開けたい。冷やしすぎると香りが閉じるので、少し温度を戻しながら表情の変化を追うのが楽しい。

価格は四合瓶で5,000〜9,000円が実勢。飛露喜の中では最も高価な部類だが、化粧箱付きのギフトとしての存在感と、四割磨きの純米大吟醸としての完成度を考えれば妥当な価格帯だ。記念日や贈り物に一本選ぶなら、まずここを候補に挙げたい。