辻善兵衛 純米吟醸 雄町
栃木県

辻善兵衛 純米吟醸 雄町

蔵元: 辻善兵衛商店
純米吟醸 原料米: 雄町 精米歩合 56%
★ 4.3
★★★★・
編集長 丸山評価

スペック

日本酒度
+2
酸度
1.6
アルコール度数
16%
価格目安
1,600〜1,900円
味わいレーダーチャート
香り甘みキレ余韻個性
4象限ポジション
辛口甘口淡麗濃醇 爽快・キレ系穏やか・優しい系どっしり辛口芳醇・甘口

料理ペアリング

豚の角煮 うなぎの蒲焼き 鶏のから揚げ

この銘柄のタグ

編集長レビュー

編集長 丸山
日本酒愛好家・延べ1000銘柄を試飲

真岡市で宝暦4年(1754年)創業という、栃木県内でも屈指の歴史を持つ辻善兵衛商店。その名を冠した「辻善兵衛」は、鬼怒川水系の伏流軟水で仕込まれ、やわらかな口当たりと爽やかなキレで知られる。今回は雄町を使った純米吟醸を取り上げる。

雄町ならではのふくよかさが、この酒の主役だ。精米歩合56%とあえて磨きすぎず、米由来の厚みのある旨みを残している。香りは控えめで、洋梨のような淡い果実感の奥に穀物の甘い香りがのぞく。吟醸でありながら香り先行ではなく、あくまで味で勝負する構成。

含むと、雄町特有のボリュームのある甘旨味が口中に広がる。日本酒度+2・酸度1.6前後と、数値上は中庸だが、体感はやや旨口寄り。酸がしっかり下支えするので、ふくらんだ味わいが間延びせず、後半でほどよく引き締まる。冷やでも良いが、人肌燗にすると旨みがいっそう開く。

その厚みは、味の濃い料理とよく噛み合う。豚の角煮、うなぎの蒲焼き、から揚げといった脂や甘辛いタレを伴う皿に対して、酒のコクが対等に渡り合う。淡白な刺身よりも、こってりした主菜に合わせたい。

四合瓶で1,700円前後。IWCの純米吟醸部門で評価された実績もある蔵だが、価格は決して高くない。雄町らしい旨口の純米吟醸を探している人には、栃木の隠れた実力派として推せる一本。