来福 純米大吟醸 超精米8%
茨城県

来福 純米大吟醸 超精米8%

蔵元: 来福酒造
純米大吟醸 原料米: ひたち錦 精米歩合 8%
★ 4.6
★★★★☆
編集長 丸山評価

スペック

日本酒度
+1
酸度
1.2
アルコール度数
16%
価格目安
13,000〜14,000円
味わいレーダーチャート
香り甘みキレ余韻個性
4象限ポジション
辛口甘口淡麗濃醇 爽快・キレ系穏やか・優しい系どっしり辛口芳醇・甘口

料理ペアリング

白身魚の昆布締め 帆立の刺身 天ぷら(塩) フルーツ

この銘柄のタグ

編集長レビュー

編集長 丸山
日本酒愛好家・延べ1000銘柄を試飲

来福(らいふく)が「どこまで米を磨けるか」に振り切った旗艦が、この純米大吟醸 超精米8%。茨城県筑西市・来福酒造が、茨城県産の酒造好適米「ひたち錦」を、なんと精米歩合8%まで磨き上げ、「アベリア」の花酵母で仕込んだ一本だ。米の9割以上を削り落とすこの数字は、一般的な大吟醸の35〜40%、来福の他SKUの50%と比べても桁違いで、技術力の誇示であると同時に、来福の花酵母路線の到達点でもある。

香りは、雑味の素になる外側を徹底的に削ったぶん、アベリア花酵母由来の甘くフルーティーな立ち香がクリアに立ち上がる。8%という極端な精米が、果実香の純度をそのまま酒に映しているような印象で、グラスに鼻を寄せた瞬間の華やかさは来福のラインで群を抜く。山田錦版・愛山版の整った吟醸香を、さらに透き通らせて凝縮したような香りだ。

口に含むと、透明感のある口当たりから、きれいな甘みとやわらかな旨み、ほのかな苦みが順に現れ、余韻として静かに残る。日本酒度・酸度は蔵元が多くを語らない(飲んで判断してほしいという姿勢)が、味の設計から推定すれば甘辛ほぼ中庸・酸はおだやか寄り。雑味がほぼ無いぶん、味の輪郭が一筆書きのようにすっきり通る。SAKE COMPETITION 2016のSuper Premium部門で第1位を獲得し、ロバート・パーカー氏から92点の評価を受けた経歴も、この透明感を裏づける。冷酒(6〜10℃)でクリアさを楽しみたい。

ペアリングは、白身魚の昆布締め、帆立の刺身、塩で食べる天ぷら、あるいは食後にフルーツと合わせるのもいい。味が繊細で透明なので、濃い料理に当てると酒が消えてしまう。むしろ料理を引かせて、酒そのものを主役に味わうのが正しい付き合い方だと考えている。1本ごとに8%精米した酒米のサンプルが付属し、その米粒がマイクロビーズのように小さいのも、この酒の物語を補強する。

価格は四合瓶(720ml)で実勢13,000〜14,000円ほどと、来福のラインでは別格。日常で開ける酒ではなく、贈答や記念日の一本だ。山田錦=端正、愛山=華やか、雄町=芳醇という他SKUの延長線上で、「磨きの極北」を体験する位置づけ。来福という蔵が花酵母の華やかさと精米技術の両輪でどこまで行けるのかを、最も雄弁に示すフラッグシップだと編集部としては受け止めている。