来福 純米大吟醸 愛山
茨城県

来福 純米大吟醸 愛山

蔵元: 来福酒造
純米大吟醸 原料米: 愛山 精米歩合 40%
★ 4.5
★★★★☆
編集長 丸山評価

スペック

日本酒度
+1
酸度
1.3
アルコール度数
16%
価格目安
3,500〜4,200円
味わいレーダーチャート
香り甘みキレ余韻個性
4象限ポジション
辛口甘口淡麗濃醇 爽快・キレ系穏やか・優しい系どっしり辛口芳醇・甘口

料理ペアリング

白身魚の刺身 帆立の刺身 天ぷら(塩) 鴨ロース

この銘柄のタグ

編集長レビュー

編集長 丸山
日本酒愛好家・延べ1000銘柄を試飲

来福(らいふく)の純米吟醸 愛山が定番ラインの華やかさなら、その上位に立つのがこの純米大吟醸 愛山。茨城県筑西市・来福酒造が、希少な酒造好適米「愛山」を40%まで磨き上げ、花酵母で仕込んだ蔵の代表作だ。同じ愛山でも、純米吟醸版が精米50%だったのに対し、こちらは40%。米をさらに削ることで雑味を抑え、愛山らしいふくよかな甘みをより透明に引き出している。世界最大級の酒類品評会IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)2026のSAKE部門・純米大吟醸の頂点である「トロフィー」に輝いた経歴が、この一本の完成度を裏づける。

香りは花酵母由来の華やかさが、純米吟醸版よりさらに洗練されて立ち上がる。白桃や洋梨、白い花を思わせる立ち香が、40%精米のクリアさを纏ってまっすぐ伸びる。来福のラインで言えば、純米吟醸 愛山の華やかさを一段階磨き込み、超精米8%の透明感に近づけた中間に位置する香り。派手に主張するのではなく、上品に整った華やぎだ。

口に含むと、愛山由来のやわらかくふくよかな甘みが広がり、純米大吟醸らしいきれいな旨みが続く。日本酒度+1・酸度1.3前後(販売店公表・特性からの推定値を含む)という設計で、甘辛はほぼ中庸、後口はキレのある辛味ですっと締まる。甘みに厚みがありながら重く残らない、この引き際の美しさは純米吟醸版と共通の魅力で、40%精米によってさらに磨かれている。冷酒(6〜10℃)で香りと甘みのバランスが最も整う。

ペアリングは、白身魚の刺身、帆立の刺身、塩で食べる天ぷら、鴨ロースなど、繊細さと適度な厚みを併せ持つ料理が好相性。純米吟醸版より味の格が上がっているぶん、ハレの席のごちそうと合わせても酒が負けない。一方で、濃すぎる味付けはこの上品な甘みを覆ってしまうので、料理の側も上質な素材に寄せたい。

価格は四合瓶(720ml)で実勢3,500〜4,200円ほど、箱入りで贈答にも向く。日常使いの純米吟醸 愛山(2,000円前後)から一段上がった、ハレの一本という位置づけだ。山田錦=端正、雄町=芳醇、夏の酒=涼やか、超精米8%=磨きの極北という来福の世界観のなかで、この純米大吟醸 愛山は「希少米の華やかさを最高品質で味わう」軸を担う。同じ愛山を精米50%と40%で飲み比べれば、磨きが甘みと香りに何をもたらすかが、いちばんよくわかる組み合わせだと編集部としては受け止めている。